■■ kokoroのままに■■

40代の何気ない日常。

親友。それは初恋の人 (後編)

(前編の続き)

高校を卒業し、20代半ばまでは

年に数通のメールと年賀状で

とりあえずの近況報告をするだけで

時間は過ぎていきました。

 

通勤中、nと共通の友人に偶然会い、

私とn(初恋の人)の職場が

とても近いことが分かりました。

 

ほどなく、nからメールを受け取り

仕事後、二人で食事に行くことになったのです。

成人してから二人で会うのは初めてのことでした。

 

歳を重ねても、nの話し方や雰囲気は変わることなく

二人でいる時の居心地の良さを思い起こしました。

そして、

『実はね…あの頃、nが大好きだったんだよ。』と

お酒の力を借り、私は思い切って切り出したのです。

全身が心臓じゃないかと思うほど、

鼓動が早まるのが分かりました。

 

nは動揺することなく、

私の目をまっすぐに見て言いました。

『うん、知ってた。kちゃん、分かってたよ』

嫌な顔ひとつ見せず、

いつものように穏やかに微笑みながら。

 

私はその言葉だけで十分幸せでした。

もうそれ以上は聞きませんでした。

nは私の事を好きだったのか-

nにとって恋だったのか-

そんな野暮なことよりも

彼女の優しさが嬉しかった。

 

きっと、nにとっても

二人で一緒に過ごした時間は

『特別な時間』だっただろう、

と私の都合のいいように解釈しています(笑

 

現在、親友nは地元を離れて

仕事に子育てに奮闘中。

相変わらず素敵な女性、大切な親友。

 

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(夏の終わりに、電車に揺られて二人で海を見に行ったことも。)

 

 

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